時の話題 「灯油ドロに用心」
灯油ドロは昔からいるが、価格高騰の今般は頻発することが懸念され、稚内署は被害防止対策講じるよう呼びかけている。
このような中、先日知人の女性から「外に設置しているホームタンクから灯油を抜き取られてしまいました」という電話があった。被害に遭ったのは雪が降り積もる前の21日の日曜日のようで、ふと室内からタンクを見ると外された蓋が乗っかっていたので閉めに行くと灯油ゲージが半分位まで減っており判ったもので、タンクを満タンにしてから10日ほどしか経っていなかった。雪が降る前の足跡が残らないうちに犯行に及ぶ常習者ではと指摘していたが。
警察に相談するようアドバイスしたが、灯油配送業者の話では家主が気付かない少量を抜くケースがあるそうで手口は巧妙化しているそうだ。
コロナ禍での生活窮乏に加え異常な高値に犯行を企てるケースもあるものと推察されるが何ともはや世知辛いと言うのか、世情を反映した犯行に正直、当方もコメントしかねるも悪い事はやってはいけないこと、犯人に伝えるしかない。
油を巡っては先週の小欄で指摘したよう産油国と消費国の綱引きが続いており、産油側はコロナで疲弊した自国の経済を立て直さなければならず、そう易々と増産という事にはならず、市井にも国際的事情が投影され灯油のこそ泥という嘆かわしい悪行に及ぶ者がおり世も末との思いがしない訳でない。
丹精込め育てた花や野菜を盗む人もいる。嘆息するしかないが、政治の貧困が噴き出た結果ともいえよう。