時の話題 「燃油急騰」
23日夜、プロ野球日本シリーズで観戦している時に速報が入り米国が国家備蓄している石油の一部を放出するとのテロップが流れ、程なくして日本も英国などと共に協調放出するとの速報も流れた。
兎にも角にも灯油、ガソリンなど燃油の価格上昇が著しい。数カ月前までセルフで1㍑130円台だったガソリンは今では164円に、灯油は小社に届いた一番新しい請求書を見ると10月29日の99円から112円になっており、ウイズコロナでの社会経済活動の足を引っ張っている。
コロナ禍によって消費が著減した原油価格の低落を防ぎ上昇に転じようとするOPEC(石油輸出国機構)プラスが原油生産を抑制しているのが要因で、今や原油は世界経済の命運を握る燃料と化し北海道など北国の庶民の生活にも大きな影響を与えている。
加えて為替相場が1㌦140円台まで上昇し輸入品が高止まりしている事情もあって高騰している。
国家備蓄放出でいか程、価格が下落するかは知らねど原油生産国にとって増産転換への契機となるものと期待したい。
カーボンニュートラル(脱炭素)の動きは車の燃油に関し加速化しているが、一般家庭の暖房燃油まで云々するところまでは道のり遠く、ここ数十年は灯油に頼るしかないというのが実状だろう。
オール電化住宅など電気で一冬越すには電気ストーブ、エアコンでは任重く、北国の暖房の主役は灯油だ。それが110円台、下手すると1㍑120円では目も当てられない。
世界的な燃油欠乏は新たな諍いを招く。