宗谷岬で37.8メートルの暴風 稚内地方 壁剥離など被害相次ぐ
発達した低気圧が宗谷海峡を通過した影響で稚内は19日夜から30㍍以上の暴風が吹き荒れ、風が急激に強まった午後7時以降、民家の壁が剥がれるなど被害が相次いだ。
稚内地方気象台によると、北西の風が強まり、宗谷岬で午後7時半過ぎ、11月としては観測史上最大となる37・8㍍の最大瞬間風速を観測。その後も声問で34㍍、開運27・7㍍と猛烈な風が吹いた。
市(総務防災課)や稚内消防署によると、風が強まった午後7時以降、市民から「屋根が飛んだ」「ゴミステーションが飛ばされている」などの通報が20件以上あり、消防では午後7時15分~20日午前3時までの間、剥がれた屋根の応急措置などで19回出動した。ケガ人はいない。
暴風により恵山泊漁港で冬ごもりし上架していた漁船が台から横転したほか、市体育館の屋根が剥がれ近くの樹木数本が根本から倒れているのが見付かった。
気象台によると、午後には風が徐々に弱まっていくが、再び低気圧の接近で22日夕方から雨、風ともに強まると予想している。
屋根が剥がれた水夢館休館
暴風により屋根の一部が剥がれた水夢館は20~21日まで休館。被害状況によっては休館延長の可能性もある。