地方の時代映像祭で看護師自決描き最高賞 稚内北星大学の学生5人

 全国各地の優れたドキュメンタリー映像作品を表彰する映像祭「第41回地方の時代」市民・学生・自治体部門で、稚内北星大学の学生5人が制作した樺太の炭鉱病院で勤務していた看護師が集団自決した事件を取り上げた作品が最高賞の優秀賞に輝いた。
 NHK(日本放送協会)などが主催した映像祭には全国から4部門に200余りの作品が寄せられた。北星大学3年生の伊藤龍哲、髙田康生、戸塚竜史、麓優太、緑川大海さんの5人の作品「あの日ニレの木の下で」は、終戦後の1945年8月17日未明、炭鉱病院で働いていた看護師23人がソ連軍の進攻を恐れ、武道沢という山中のニレの木の下で集団自決し6人が亡くなった悲劇を自決から生き残った方の手記を基に、その親族や自決した元同僚、樺太関係者などに取材し、その内容を映像で描いている。
 今月13日に大阪府吹田市の関西大学で行われた表彰式に出席した戸塚さんら4人は「私たちが制作した作品が高く評価して頂いたことは嬉しい。制作に関わり協力して頂いた方々に感謝しています」と喜びを語っていた。
 大学関係者は「当時の事を知る人の証言や出来事を後世に残そうという大学の取り組みが評価されたと考えています」としている。

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