時の話題 「窮乏する民」
どの業種も恐らく売上落とし業績が下振れしているのだろうと予想していた通りの結果となった。稚内商工会議所が昨年11月以来1年ぶりに行った会員事業所(782社)へのコロナ禍影響調査(回答は241事業所)は肌感覚通り稚内の経済界の疲弊ぶりを証明する格好となった。
我々のようマスコミに従事しているだけでなく仕事をし社会活動する市民全てが感ずる経済は良くはない。コロナ禍中はコロナ一色となり売上が落ちても致し方ないという思いと持続化給付金、無利子無担保融資(ゼロゼロ融資)などに助成金・補助金などで、どうにかこうにか息をついてきたものの、一日の全国感染者が100人を切るなど収束に向かいつつあるウイズコロナにあって気付くのは現実を直視しなければならないということである。
売上を上げていき借金を返し雇用を守るのは勿論、ボーナスや燃料手当など資金需要期の師走を控え対処して行かねばならず、ウイズ・アフターコロナにあって企業、とりわけ稚内など地方都市にある零細企業は正念場を迎えると言っても過言でなかろう。
現実の経済は原油高騰によるガソリン、灯油など燃油、原油から作られる石油製品の値上がりに加え、円安という為替相場によって輸入品は割高になり追い撃ちをかけている。
今年は女性の自死者が相当数増えているという。コロナ感染におどおどしている間にも現実は容赦しない。民の声を聞き施策を遂行すると言っても寡婦世帯など弱い所へのシワ寄せは残酷なものがあること証明している。