週末雑感
きのう5日は「世界津波デー」だった。日めくりをめくり分かったもので、ウイキペディアによると、2015年に日本が提唱し国連が定めた国際デーの一つだそうだ。
その4年前の2011年3月11日、東北地方の太平洋海岸は大震災により30㍍もの高さがあろうかという巨大津波が押し寄せ、住宅も工場も田畑も、そして行方不明者含め2万人もの人々の尊い命が波にのまれてしまった。
この大津波によって東京電力の福島第一原発にメルトダウンが起き、周辺住民は他の町への避難を強いられ、10年経った今でも住民帰還されていない町もあり、大地震による傷跡は未だに癒えることなく続いている。
大震災が起き2年後の2013年5月、稚内ほっけ隊(佐々木政美隊長)の皆さんと岩手県久慈から被災地を車で南下する道すがら立ち寄った所に石碑に「てんでんこ」という言葉が刻まれ、大津波が来たなら一目散に逃げることを奨めており、大震災の前に幾多の津波被害を被ってきた先人の体験に基づく警鐘なのであろう。
地震国日本では首都直下、南海トラフなど大地震発生が刻々と近づいていると学者が警告し、東日本大震災以降も熊本などで地震が発生し住民の命が失われているにも拘らず東京の中央官庁の移転は遅々として進まず、政治家の無策ぶり、言い換えれば能天気ぶりは極まれりだ。
稚内だって土砂災害発生の可能性のある地域に市役所新庁舎を建てようとしている。一部市民は仕切り直しを訴えるも市当局、議会は聞く耳持たぬとばかりそ知らぬ顔にある。