時の話題 「緊急宣言解除」
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ごうとする緊急事態宣言(19都道府県)、まん延防止等重点措置(8県)ともに解除された。全面解除は半年ぶりのことになる。
変異種デルタ株の第5波は凄まじかった。病院ばかりでなく一時療養施設に入れず自宅療養を余儀なくされた感染者が亡くなるなんてことが今の日本であっていいのだろうか。
政府や自治体なりに鋭意取り組んだのだろうが失態を犯した背影には入院施設があるのにも拘らずコロナ感染者受け入れに非協力的だった民間病院にも責任の一端があるのではないのか。
医は仁術なりの心得からすれば人の命を助けるのが病院、医者の使命であり、感染することと風評被害が心配で患者受け入れに前向きでなかったのは仁術というより算術そのものと言えよう。
宗谷管内唯一の感染者受け入れ施設の市立稚内病院はコロナが流行り始めた当初は4ベッドしかなかったが、今では30ベッドまで増え、9月にあったクラスター(感染者の集団)2例にもしっかり対処できたのは称讃すべきことであり、國枝院長はじめ医師、看護師などスタッフにはただ々々感謝の言葉しかない。
クラスターが収まり先週の稚内の感染者は散発的に2人しかおらず、緊急事態宣言解除に伴い普段の状況を取り戻して行く事になるだろうが、1カ月は密状態なるのは避けねばならずマスク着用、手指洗浄・消毒、換気はこれまで同様やって行かなければなるまい。
塗炭の苦しみを舐めた業界が元通りになること願っている。