時の話題 「続く地価下落」
宗谷管内の地価下落が止まらない。住宅地は今年で22年連続、商業地は26年連続しての下落で、人口減少も相俟って余程の事がない限りジリ貧を継続する可能性が高い。
道内では日本ハムによるボールパーク(BP)建設が進捗する北広島市の地価上昇が際立ち、昨年からの上昇率ベスト3は同町の共栄町4丁目(19・2%)、若葉町3(18・8%)、稲穂町6(18・7%)だった。北広島駅から1㌔ほど離れた住宅地である。
ほかでは倶知安、恵庭、石狩、江別がベスト10に入り、商業地も同様な傾向を示し、道内の住宅地としては平成3年以来30年ぶりに上昇に転じた。
振興局から配付された資料を見てつらつら思うのは東京は銀座(商業地)で1平方㍍当たり4100万円とか数千万円がざらなのに辺鄙な町とはいえ稚内は大黒2の商業地で2万5000円と余りの開きがあることで、その差が1600倍にも及ぶということである。天文学的とも言ってもいい開きである。
東京や札幌のことはさて置いて稚内の将来はどうなるのか。「ポテンシャル(可能性)が高い」と言われても気休めに過ぎないのでないのか。現下の状況を改善して行かなければ人口流出に歯止め掛からず、とんでもない事になりはしないか。
今はどうにか事業をし糊口を凌いでいるがその生活の糧である仕事さえ覚束なくなるのでないのか。
なりたい、やりたいだけでは為政者は務まらない。町づくりの構想力を持った少々強引でも我々市民が託せるような傑人の登場を待ちたい。