時の話題 「人口減少」

 コロナによって札幌など都市部への人口流出が抑制されているように聞いていたが、7月末の稚内市人口は外国人含め3万2537人と、1年前から712人減少した。
 過去の国鉄民営化、沖底漁船減船(昭和62年)の時は千人以上の大幅な人口減少を招いたが、それ以降は大した減少要因になる事がなく、年間の自然・社会減は600人台で推移していたと記憶している。コロナ禍中での流出要因を探ろうとしても易々と掴めるものでなく、敢えて申せば収入減により暮らしが儘ならず流出する破目になったのかと推量するしかない。
 以前、経済が活況を呈した頃、収入の多い人たちはこぞって札幌や旭川、果ては道外に持ち家、マンションを所有した。老後、医療など充実した都市で余生を送るための投資だったと推察するが、この高齢者の流出に加え元々ある若者の進学・就職での流出によって人口減に拍車が掛かっているようだ。
 昨年、知人の運送業者に「コロナによって高齢世帯の引越が抑制されている」との話を聞いていたので精々1年間で4、500人台の減少かな―と当て推量していたが、意に反した700人台の人口減少には正直驚いている。
 コロナ禍での移転を思い止まる事例は実際にあり、コロナ終息後はどれほど減るのか案じられる。
 「2万5千人まで人口が減ってしまえば、どの商売も厳しい状況になる」との事業者の声がある。市長らお歴々とも当然危機感はあろう。市民が暮らして良かったと思える街作り望むばかりだ。

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