コウホネ再生向け 環境省事務所などこうほね沼に25株移植

 浜勇知にある〝こうほねの沼〟で30日、環境省など関係者が別の場所にあった水生植物コウホネ25株を移植する作業を行った。
 沼は3年前、水位を保つための地下水を汲み上げるポンプの故障で干上がり、自生していたコウホネが全滅。その後、稚内市がポンプを直してからは沼の水位が戻り、昨年秋から環境省稚内自然保護官事務所を中心に稚内市、宗谷総合振興局など関係者がコウホネ再生を目指し移植など保全活動を行っている。
 30日午前、北大総合博物館の首藤光太郎助教の指導の下、関係者10人余りは約10㌔先の夕来地区の群生地から持ってきたコウホネを水深50㌢ほどある沼水路入口の方などに移植した。
 昨年秋に植えた20株は移植時期が遅かったことで沼に根付かず花を咲かせなかったが、稚内自然保護官事務所の柴原崇国立公園保護管理企画官は「今年は早めに移植したので秋までに根付くことを期待したい。こうほね沼は稚内の観光名所であり、再びコウホネが戻るようにしていきたい」と話していた。
 これまで沼に自生していたコウホネはネムロコウホネと言われてきたが、昨年秋から首藤助教が調べた結果、ネムロコウホネとコウホネの自然交配から生まれたホッカイコウホネという雑種だったことが判明した。

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