時の話題 「夏の労災に注意」
公共工事などが繁忙期を迎えると起こるのが労働災害であり、建築業で6月に続き7月も死亡事故(夫々1件)があった。
6月にあったのは800㌔の重量がある敷鉄板を吊り上げていたところ、下で作業していた人がフックから外れた鉄板の下敷きになり、7月は鉄塔から墜落し死亡するという事故だった。
稚内労働基準監督署(労基署)は今一度、現場での危険箇所の総点検と作業員への啓発を改めて建設会社に求めている。
春先は漁業が多く漁が始まったホタテ漁での事故が相次ぎ、5月末までで9件発生したが、6月は極めてウッカリの1件しかなく漁協などの指導が奏功したものと見られる。
今夏は稚内も連日25度を超えているので熱中症ほか暑さゆえの注意散漫による事故が懸念される。
このため労基署では適度な休憩と水分・塩分摂取を呼びかけると共に、睡眠不足や体調不良、二日酔いなど、作業開始前でのチェックを入念にするよう労務管理者に求めている。
業種別では商業で労災が多く発生(6月末で6件)しているのが気になる所で、軽傷の事故多いものの、患部によっては重傷化するので慣れた仕事とはいえ注意が肝要だ。
労災が起きると被災者ばかりでなく会社にとっても大きな痛手となるので、例えば新人の場合、ベテランの声をよく聞き未然防止に努めるという姿勢も大事になる。
重機含め機械を使う作業が多いので当事者は勿論、近くで作業する人の注意も欠かせず声掛けなど事故防止を心掛けてほしい。