週末雑感
1週間前の週末雑感で東京のコロナ感染者が五輪開幕時には千人どころか2千人に達しているやも知れないと書いたのを覚えているだろうか。この数日の感染者数は水銀柱(古過ぎるかな?)のよう鰻登りに増えている。
極めて危険な場面、僅差の選挙戦結果に引用される事が多いが、今、菅総理ら日本の中枢を成す人々は薄氷を履む思いであろう。
増減を繰り返しながら一向に収束に向かう気配のない新型コロナウイルス禍。それでも駄々っ児のように五輪開催を決め開催してしまった日本政府とIOC(国際オリンピック委員会)とJOC(日本オリンピック委員会)の罪は重い。
第2次世界大戦前のドイツのヒットラーによる五輪は別にし、商業主義などと批判されながら五輪は言うところの「平和の祭典」であり、普段は自国主義の国々もこの4年に一度の五輪の時だけは皆、愛国者と平和主義者に変貌する。
何よりもスポーツ観戦が趣味というか嗜みの筆者も五輪を開催して欲しいのは山々だが、何せコロナ禍中であり「コロナを克服した証し」と大名目を説える菅総理やバッハ会長の虚言に惑わされることなく冷静な決断をして欲しかったと、開催された今になっても思っている。
近代五輪創設者のクーベルタン伯爵は「オリンピックは参加することに意義がある」と言っている。勝利至上主義を戒めた言葉なのだが、コロナで選手の参加が危ぶまれるなら開催しなければいい話であり難しい事でない。余り欲得にこだわると何時の日かしっぺ返しされるだろう。