今年初死亡事故 建設業 稚内労基署6月労災 総数は7件に止まる
稚内労基署は、6月の同署管内(天塩、遠別も)の労働災害発生状況をまとめた。
建設業、畜産業各2件、漁業、商業、土石採取業各1件の7件だったが、今年初めて建設業(土木工事業)で1件、死亡事故が発生した。
この事故は上下水道工事現場で、土止め壁として使っていた敷鉄板(長さ3㍍、重量800㌔)をドラグ・ショベルで吊り上げ仮置き場に降ろそうと旋回したところ、敷鉄板が地面に接触したため、吊りチェーンのフックから敷鉄板が外れ、近くで別の作業をしていた被災者が鉄板の下敷きになった。
建設業では他に測量用の杭の先端部分を木材用チップソーを装着したグラインダーで加工していたところ、はね返ったグラインダーによって手指を切断する(40代男性)という事故もあった。
他の業種は▽汚水処理場のフィルタープレス装置内で、落下物を回収しようと移動はしごを使い降下中にはしごから1・5㍍ほど墜落し胸や脚を骨折(土石採取業・70代女性)▽エンジンがかからなくなった農業用トラクターをショベルでけん引しようとロープ掛けしていた時、ショベルの運転席にいた別の作業員が操作レバーに触れたためバケットが動きバケットとトラックの間にいた被災者が挟まれ負傷(商業・50代男性)▽牛舎で搾乳作業中、横にいた足の悪い乳牛がよろけ足を踏まれ負傷(畜産業・30代男性)など。
6月末では42件発生し、うち死亡1件。昨年は45件で死亡1件だった。
業種別累計労災数。
▽製造業 6件(昨年同期12)▽土石採取業 1件(同0)▽建設業 7件(同3)▽道路貨物運送 1件(同5)▽その他の運輸2件(同1)▽漁業 9件(同7)▽商業 6件(同6)▽清掃業 1件(同3)▽その他の事業 9件(同6)