時の話題 「コンブ漁始まる」

 事前の予想通り今年のコンブ漁は大豊漁のようである。後押しするように8日の漁解禁から3日目に初採取できたのは何よりだ。
 旗あり期間の一斉採取は前浜、西浜、はまなす、声問が天気ばかりでなくナギであることが条件となり、前浜が良くても西浜が条件に叶わないと旗を上げる事が出来ず、結局、旗無しの自由採取まで1回も取れないという年もあった。
 その風向きが安藤組合長の代になり徐々に変わりだし旗無し解禁が少しずつ早まり今年は15日となった。
 一斉出漁とすることで何らかの思惑があるのだろうが、七面倒臭い一斉出漁なんて止めてしまい初日から漁師個々の判断に任せればいいと、門外漢の筆者は考えるのだが。
 今、稚内漁協はナマコ漁によって若手後継者が育ち、ナマコに比べ苦役のコンブ着業を忌避する若い漁師が多いと聞く。親戚に沿岸漁師がおり実際に小中高校とコンブ干しなど作業を手伝った経験がある筆者も労役の辛さは分かるが、全国ブランド「りしりこんぶ」の生産は今後も守って行かなければならない。
 ナマコに比べ労力に見合わないコンブ漁だが、今や観光資源の一つともなっており、漁師の高齢化あろうが漁を維持してもらいたいものだ。
 生産量が豊富なのは何よりのことだが、問題は今だに続くコロナ禍であり、関西などのコンブ問屋は8月下旬にも行われる入札会では落札値を叩いてくるだろう。全国ブランドを有するコンブなので漁協サイドは値下げ圧力に対し毅然として対応するべきでないか。

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