宣言解除されても不安 飲食店 営業再開の準備も

 新型コロナウイルス対策で発令されていた緊急事態宣言が解除され、21日からまん延防止等重点措置への移行になったことを受け、時短営業や酒類提供の制限が原則解かれる稚内市内の飲食店では、通常営業に戻せることへの安堵と先が見えない不安が交錯しているようだ。
 宣言発令により道から時短営業が要請された5月16日以降、居酒屋やスナックなどが軒を連ねる中央の仲通りや大黒のオレンジ通りは宣言期間中は休業する店が目立ち閑散としていたが、宣言が明けた21日、店を再開する店舗のオーナーやスタッフが店の清掃をし買い出しに出掛ける様子が見られた。
 オレンジ通りの居酒屋の店主(45)は「あすから店を再開させるが、当分の間は客が戻ってくることは無いと思う。ワクチン接種が進んで安心できるまでは時短営業しながら店を営業していきたい」と話していた。
 中央地区の飲食店の店主(41)は「通常営業できるのは嬉しいが客入りが未だ期待できない分、感染防止のため時短営業を続ける」と話していた。

「水族館は人の姿まばら」

 ノシャップ寒流水族館と青少年科学館は、21日午前9時から営業を再開し、平日なので混雑することはなかったものの、午前中だけで30人ほどが来館しアザラシショーなど楽しんでいた。
 再開した館内には、家族連れや観光で稚内を訪れた人の姿も見られ、水族館名物のクリオネなどを観賞し、午前10時半からのアザラシショーでは、集まった10人の観客がアザラシの見せる芸に感激していた。
 既に今年数回水族館に来ているという川村元太さん(30)、菜摘さん(30)、茉央ちゃん(2つ)、芽以ちゃん(0さい)一家は「子供がアザラシ好きで再開を待っていた。市内の施設が再開して良かった」と話していた。
 谷原課長は「やっと再開できた。これから多くの人に足を運んでもらいたい」と話していた。

「旧瀬戸邸も再開」

 5月17日から臨時休館していた旧瀬戸邸も21日、1カ月ぶりに営業を再開した。
 午前10時の開館に備え、朝からスタッフが邸内の消毒など清掃作業をしていた。旧瀬戸邸では、これまで同様に感染者が発生した場合に備えて、来館者の名前、電話番号を名簿に記入してもらい、2㍍以上の間隔を空けて展示物を見てもらうよう感染防止対策を徹底して再開した。
 底引網漁関連の物や往年のニシン漁を再現したコーナーだけでなく、中庭も瀬戸邸の魅力の一つで、今、ピンク色の花が鮮やかな西洋シャクナゲ、黄色や白、オレンジなど彩りのツツジが咲き、スタッフは「庭園の花は今が見頃ですので、市民の皆さんには気晴らしに中庭を見に来てほしい」と話していた。

「ふれあい公園も再開」
 緊急事態宣言の解除に伴い、宗谷ふれあい公園は21日から屋内外全ての施設の利用を再開した。

「こまどりPG場オープン」

 漸く今季オープンしたこまどりPG場は21日、営業を待ち侘びた愛好者が訪れ、プレーを楽しんでいた。
 コースの排水工事や緊急事態宣言が続いたことで例年より1カ月半遅れで今季の営業が始まったPG場には、開場の午前8時から10人ほどが訪れ、プレーを始め、午前中から多くの人で賑わっていた。
 コースを回っていたグループの男性は「パークゴルフがプレー出来ず寂しかった。久しぶりなので早く慣れるようプレーを楽しみたい」と話していた。

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