時の話題 「朝関、奮起せよ」

 角界にとって19日は厄日だった。本場所の取組でそれまで全勝の大関照ノ富士が問題なく勝利し行司が勝ち名乗りを上げようとしたところ待ったが掛かり照関が妙義龍の髷を掴んだとして反則負けをし、不調ながらやっと給金直し前の7勝まで漕ぎ付けた大関朝乃山が緊急事態宣言下に相撲協会の規律を破ったとした〝文春砲〟(オンライン)により休場せねばならぬ破目に。
 髷つかみは不可抗力的な事とはいえ朝関は大関という自覚足りず猛省が求められよう。
 近畿大学出身で鳴り物入りで角界入りした石橋(のちの朝乃山)は類稀な体力に恵まれ順調に昇進し大関なるも、この数場所の低迷は目に余るものがあり、そして今回の宣言下での夜のマチへの徘徊は頭に乗った行動の最たるものだ。
 ここは髷を下ろし引退する覚悟で巻き返すしかあるまい。給金直し(8勝)していないので角番になるので真価が試されよう。
 序二段まで落ち駆け上がってきた照関への対抗心を燃やさなければならないのに、土俵外の、それも女性が見え隠れする番外編には大関はとも角、次の横綱への資格無しといったところだ。
 日本の国技である大相撲は栃若、輪湖、若貴、そしてモンゴルなど外国人力士の時代を経て白鵬一強時代が長く続き、誰が制するのか分からぬ群雄割拠の時代に突入している。
 その一番手である朝関は今回を奇貨とし勝負の鬼と化し、早く結婚し家庭の和らぎを得て大横綱になってほしいものだ。ただ才能に恵まれた鼻持ちならぬ力士で終わらぬよう願っている。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です