時の話題 「札響演奏会中止」

 札幌交響楽団の稚内定期演奏会の中止が決まった。コロナ禍によって札幌にまん延防止等重点措置が適用され札幌との行き来自粛が禁じられた事が直接の原因なのだろうが、7日夕方、稚内信金の担当者からその旨連絡を受けた時には瞬間、体温が上昇した。楽しみにしていたのに残念でならない。
 ポツポツ感染者が出ているとはいえ楽団を受け入れる稚内としては聴衆を定員の4分の1の300人に絞りマスク着用はじめ〝3密〟対策は抜かりなく講じており何の懸念も無い筈だが、札響側が現下の感染拡大状況もあり中止の止むなきに至ったのだろう。
 これで2年連続しての演奏会中止となる訳だが、30数年前、稚内での定期演奏会開催に努めた故井須孝誠稚内信金理事長も草葉の陰口惜しんでいることであろう。その精神を引き継いだ増田現理事長も然りである。
 稚内で国内5指に入る実力楽団の札響のナマの演奏会を聴けるのは稚内信金の物心両面に亘る支援の賜であり冒頭、個人的な断腸の思いを吐露したが、筆者以上に悔し涙を流したのは増田理事長はじめ信金職員と稚内にいるであろうクラシックファンであろう。
 今回はコロナ対策のため中学生の招待は止めたものの、若いうちにナマの本場の演奏を聴くというのは掛替えないことであり、コロナで心を痛められているのに中止によって二重・三重苦になるのが悔やまれる。
 3年ぶりに開催されるであろう来年の演奏会こそクラシックの名曲を遺憾無く披露し感動の渦を巻き起こしてほしいものだ。

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