時の話題 「選挙は水物か」

 よく選挙は水物と言われるが、利尻町長選は3選めざした保野洋一氏(73)に上遠野浩司氏(68)が勝利し初当選した。4年前にも両氏は激突しており上遠野氏が雪辱した格好になった。と同時に町議選再選挙が行われ、商工会長を務める町の名士が敗れるという波乱があったことも書き添えよう。
 町長選の結果について現職側の〝緩み〟を指摘する声がある。論評する筆者は利尻町内の事情など知る由もないが、上遠野氏の勝利への執念が現職以上に強かったからではと推察している。
 稚内でも14年前、横田市長が3選めざした市長選で次点候補(長谷川伸一氏)に302票差まで詰め寄られるという事があった。横田市政に対する批判があったのだろうが、この年の市長選には元議長の小川文三氏、吉田聖子氏も立候補した。地方の首長選というのは党派を超え一般市民の票が当選を左右する。表だって意見を述べる有力者というよりはサイレント・マジョリティー(物言わぬ多数派)の一票がよく当否を左右する。
 トップというのは一般の人達の蠢きを捉えられず耳障りの良い話しだけ入ってくる「裸の王様」という落し穴に気付かぬ事がある。トップこそ現場に立ち入り市井の人々の話に耳を傾けなければならない。
 国政の道2区衆院選長野、広島選挙区の参議戦は予想通りで、自民全敗をもって「政権打撃」という見出しを躍らせた新聞あるも予想通りに負けたのだから、それほど打撃は無いと見るのが妥当だ。水物に勝利するのは与党、野党どちらかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ニュース

前の記事

時の話題 「GW中の行動」
ニュース

次の記事

天北堆