時の話題 「じり貧ではね」
人口が減れば土地需要も下火になり土地の価格も下がる。国(国交省)の地価公示で商業地(中央3アーケード街)はじめ住宅街とも軒並み下落した。
稚内の場合、コロナの影響というより慢性化する人口減少が一番の下落要因だが、そもそもアーケード街を標準値として土地価格を発表するのがおかしくないのか。シャッター街と化したアーケード街が宗谷管内1カ所の商業地として発表される地価に違和感を持つ関係者は少なくない。
一般市民だってお座なりの役所仕事(標準地選定)だと思っているのでないのか。
人口減少の要因は①働き場所が少ないこと②医療水準の拙さ③若者の都会志向―などだが、ここに来て経営者の高齢化に伴う事業継続困難など将来が見通せない中での後髪引かれる思いの家族ぐるみ離市もあるやに聞く。
子供時代からの数々の思い出がある故郷を若いうちは未だしも家族を持ってから離れるというのは断腸の思いであろう。しかし食べていくため職求めて地方に流出するのは止むを得まい。
このような状況にある片田舎の街にあって市など行政の出来ることには限界あろうが、何んとか構造的衰退を解消しようと努めるのが、政治家と官公庁の仕事ではないのか。
何もしていないとは言わないが、知恵絞りが足りず浅慮だ。
水産業、公共事業に頼るだけでは物足りず市民にやる気を生む(老若男女の区別なく)施策が求められよう。
市庁舎改築は悪くないものの、その前に弱者対策、そして経済活動を上向かせるのが為政者の務めだろう。