時の話題 「一陽来復」

 春めいてきたかと思うと冬に逆戻り。しかし春の勢いは着実に増し一陽来復の感だ。
 この四文字熟語には冬が去り春が来ることに加え、悪い事ばかりあったが漸く善い方に向いて来るとの意味合いもあり、さしずめワクチンによってコロナが収束に向かっているとの人類の願いも託されていよう。
 日本への入荷量が少ないとか副反応が外国人に比べあるようだ―との話題は全国紙やテレビでうるさいほど指摘しているので拙紙が論じることもあるまいが、東京五輪にまたまた問題が浮上し、開・閉会式をコーディネート(調整役)する60代の男性が今から1年前〝デブ〟キャラで知られるタレントの渡辺直美さんを揶揄するようなアイデアを考案したものの、関係者の反対に遭い案を引っ込めたにも拘らず、1年も経ってから文春砲にやられ辞任に追い込まれたという。
 森喜朗会長の辞任もありゴタゴタしている五輪大会委員会に対する作為的な行いではあるが、どうも五輪開催は無理筋のようだ。
 外国からの観客を受け入れないとの決定を下した国際オリンピック委員会、東京五輪組織委員会だが、国内観客、つまり日本人は観戦できるのか。
 エンブレム問題から始まり何かと手抜かりが多い同五輪。おまけに昨年からコロナ禍に見舞われており開催に向けた着地点はあるのか。甚だ疑問だ。
 オリンピックは5大陸から精鋭が出場し世界一のアスリートを決めるもので、観客どころか国の予選がまともに行えない中、開催できるのか。断腸だろうが英断求められる。

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