時の話題 「堕落する官組織」
大雪によって一日順延された道内公立高校の入学試験は先週行われた。「十五の春」「十五の試練」などとの表現が高校入試に形容されるが、地方の高校は少子化によって定員割れの募集がこの十数年続いており、中学校の校内選考を経ての受験とはいえ、しのぎを削るという意味合いでは物足りない状況であるのは否定できない。
ところで今年の入試は1970年(昭和45年)以来51年ぶりに吹雪によって日程が変更されたのだが、宗谷教育局、続いて道教委も「記録に残る範囲で延期は初めてのこと」と言い張った。その記録というのは過去5年間もしくは10年間で、その最長でも10年を楯に取り「初めて入試延期」で通そうとする姿勢には呆れてしまった。
51年ぶりの入試延期についてHBCテレビが51年前の映像を入れ放送しており、同局の視聴者センターに電話を入れ事実だと確認し小紙の5日「天北堆」で触れた訳である。
道教委の木で鼻をくくったような人を小馬鹿にしたような物言いには中央も地方も行政組織は瓦解してきているとの思いが募った。
事実を曲げる事など大統領でも首相でも出来る事でない。安倍前内閣は森友・加計学園問題をネジ曲げ闇に葬り去り、今また菅総理も自身の長男が関係する東北新社の官僚接待を「(長男と私は別人格」などと白を切っているが、国民はメディアを通しつぶさに見聞している。
この国の為政者は自浄意識を失念してしまったのか。トップの姿を見て部下(公務員)は右ならえする。選挙でしっぺ返しするしかあるまい。