時の話題 「他人事でなし」

 昭和22年1月6日創刊というから小紙(稚内プレス)より3年ほど長い歴史がある「根室新聞」が3月いっぱいで休刊することになった。記者の補充が出来ず新聞製作を続けて行くのが難しくなったとしての休刊だが、何か助けがなければそのまま廃刊という事も有り得る。他人事ではないとの思いをしている。
 タブロイド版のプレス紙より大きいブランケット版(普通紙より幾らか小さい)4㌻で日曜休刊の夕刊紙。根室市を中心にエリアで2千部(公称)発行しているとのことだが、人手の問題というより経営的(金銭面)に苦しくなっての決断ではないかと思っている。
 公称2千部では厳しい。チラシも折り込んでいるのだろうが広告収入も減少しているだろうから、これ以上の経営継続を断念したのであろうか。身につまされる。
 同業の会社の事なので書かせてもらったがコロナ禍でもあり、どの業界も塗炭の苦しみを舐めていることであろう。ただし国や道、市などの災禍絡みの給付金、無担保・無利子融資などにより当面の苦境を凌げる資金はあるようで、休業・廃業倒産の憂き目が顕著に現実化するのはこれからであろう。
 企業ばかりでなく個々人の暮らし向きも決して良くはなく、昨年の夏は兎も角、冬のボーナスが減額、もしくは支給ゼロだったという話を側聞する。全国チェーンのパチンコ店の支給ゼロという話には驚いてしまったが、経営者でもある筆者からすれば、こういう時だからこそボーナスを支給し士気を高めるのがトップの責務ではないだろうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ニュース

前の記事

天北堆