時の話題 「懊悩する新年か」

 12月も20日を過ぎると市中を行き交う車も人も多くなり、正に師走の様相を呈するのだが、今年はいつもと違いバタバタした様子が見られない。コロナ禍の静寂といったところである。
 官公庁はじめ民間企業でもボーナスが支給され20日の日曜日はボーナスサンデーとなるのだが、食料品含め一部必要品以外の物は買わず市民の財布のひもは固い。官庁は別にし民間はコロナによって業績をかなり落としておりボーナスが支給されない会社もあるやに側聞する。
 現時点で市中感染が無いといわれている稚内にあっても何時感染者が出るやも知れず、コロナへの危機感が薄弱ながらも市民個々の心中は戦々恐々といったところだろうか。
 信あれば徳ありと言うが、信仰心が薄い我が身も寄る年波なのか近頃は仏壇に線香を点け合掌する事が多くなった。家族と会社の先行きに幸あるようにと祈るわけだが、ここまでコロナが長引くと今では収束に向かうよう願っている。
 神仏頼りは詮ない事だと思っていても人間の弱さという事になるのか。
 現実的にはマスクや手洗い・うがい、密防止含め換気対策など、これまでやってきた事を履行するしかなく、そこまでしても仮に感染したなら「神は見放したか」という事になろう。
 コロナばかりでなく何をするのも他に頼ってもしょうがない。小心に細心に、かつ大胆に臨むしかない。
 最悪の場合を想定し社員を鼓舞しつつ対策を打たなければ経営者は務まらない。悩み深き中、新年を迎える。

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