持ち直しの動きも 7~9月 旭川財務事務所 道北経済状況リポート

 財務省旭川財務事務所は、11月に判断した7~9月の道北の経済状況をまとめた。前回(8月判断)に比べ「一部に持ち直しの動きがみられる」と上方修正した。
 個人消費、観光は上向き、住宅建設、雇用は4~6月と変わらず公共事業は下回った。
 ▽個人消費 コロナによって一部に弱い動きがみられるものの、緩やかながら持ち直しているとし、主要小売店売上高では飲食料品が増加したが、コロナ禍によって外出機会が減ったことや前年の消費税増税(10月に10%)前にあった高額商品需要の反動から前年を下回る。
 乗用車販売も消費税増税前の需要増の反動とコロナによって普通車・小型車・軽自動車とも前年を下回るも、主要小売店売上げ含め経済活動の再開もあって緩やかに持ち直しつつある。
 ▽住宅建設 旭川、留萌、稚内、士別、名寄、富良野6市の新設住宅着工戸数は、貸家は増加したものの、持家及び分譲住宅が減少し、全体では前年を下回っている。
 ▽観光 緩やかに持ち直しつつあるとして旭川、稚内空港乗降客数、旭山動物園入園者数、主要ホテル(旭川市内、層雲峡)の宿泊客数いずれもコロナによって前年を下回っているものの、主要ホテル宿泊客数は各種施策効果により前年並みに回復しつつある施設があるなど緩やかに持ち直しつつある。
 ▽雇用情勢 コロナ感染によって卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業などの新規求人が減少し、今年1月以降、9カ月連続し有効求人倍率が下回っており弱含んでいる。
 ▽公共事業 前払金保証請負金額でみると7~9月は留萌で前年を上回ったものの、上川と宗谷で下回っており全体で前年を下回っている。今年度上期(4~9月末)は前年を上回った。
 ▽農業 生乳生産は留萌で前年を下回ったものの、上川と宗谷は上回った。水稲は上川留萌とも「良」。
 ▽漁業 水揚げ金額はサケ・マス増加もホタテ、ナマコ、タコ、オオナゴが減少し前年を下回る。
 ▽金融 貸出金残高は、事業者向け運転資金が増加したことから前年を上回り、預金残高も上回った。貸出約定平均金利は下落傾向で推移しており過去最低の水準に。
 ▽企業倒産 件数・負債額とも前年を上回っているものの、落ち着いてはいる。

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