週末雑感

 五月蠅いと書いて「うるさい」と読む。蠅がまとわりつき煩わしいという気持ちを表したものなのだが、その正体はと言えば暖かい時のハエであり、冬でも室内を飛び回るハエではない。
 会社の部屋に数日前から1匹のハエがおり狭いスペースを元気に飛び回っている。1匹なのだからうるさい訳はなく、明日からの連休を暖房のない部屋で生き延びれるのかしらと今思っている。
 巷では恐らくコロナの感染拡大が続き上を下への大騒ぎになっており、先月まではある意味、傍観者然としていた稚内市民にも忍び寄る感染の危機に身悶えしているのではと想像している。
 五月蠅でも時期が過ぎれば感情があらわにならないようコロナも収束の兆しが見え終息してしまえば過去は幻のごとく露と消え失せるのだろうが、そんな先の事に言及しても詮ない事であり、現下は感染防止に躍起にならなければならない。
 振り返れば2月以来の10カ月間、コロナに振り回され普段のイベントや事業が中止の憂き目に会い、10月に計画していた本紙の創刊70周年祝賀会も流れてしまった。
 現状の感染状況からこの厄災は未だ続くだろうし、そう簡単に展望が開けるものではない。今も大事だが、それ以上に鍵を握るのは終息後であろう。
 V字は無理でもせめてU字回復を望むならコロナ禍中に善後策を講じておかなければならず、準備は周到にしておかなくてはなるまい。
 幸福も不幸も永遠に続かないとはいえ5月のハエのようにまとわりつくのには閉口だ。

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