時の話題 「コロナ困窮家庭」
コロナによって生活に困窮している家庭が稚内でも相当数あるとは聞いていたが、市社協取り扱いの緊急小口資金貸付が172件(9月末時点)で3500万円にもなっているとは驚いた。
コロナ禍による休業などで生活するお金に窮している人を対象に1世帯1回限りで無利息で20万円を限度に厚生労働省が特例で貸し付けるものだが、厚労省、道社協からの貸付制度に対する説明なくメールや文書、FAXだけで済ませ実行を促したことから現場では混乱し、市社協では余りにも相談・申請が多いこともあって職員を大幅に増やし対応したという経緯があったそうだ。
4月の40件を最高に7月でも38件と相談が後を絶たず、飲食店や観光に携わる市民の窮状が想像以上の実状にあり申請は増えた。
持続化給付金、家賃補助、無利子貸付(政策金融公庫)などコロナ対策は様々あるもどちらかというと企業向けが多く、困窮者個々への対策は十分とは言えず、貸付が個人にとって福音と言える制度だからであろう。
市社協では別に総合支援資金(無利子で単身世帯月15万円以内・2人以上20万円)も受け付けているが、担当者は利子がかからないとはいえ借り過ぎには注意を喚起している。
小口貸付の急増は飲食などサービス業に従事している人達へのコロナ禍の影響の深刻さを物語るものであり、母子世帯など元々生活基盤が脆弱な家庭への深刻度が懸念される。
無理せず一人で頑張ろうとせず、公的貸付を利用するなどして生活を維持されること切に願っている。