コロナ禍 底脱するも厳しく 信金景況レポート 10~12月も回復見込めず
稚内信金は、主たる営業地域の稚内など宗谷管内市町村、天塩、遠別、雄武3町にある中小企業の景気動向をまとめた。
7~9月は実績として、10~12月は見通しとして9月1~7日までの間に金庫職員が193社から聴き取りした感触調査結果(回答率100%)をまとめたもので、7~9月の売上額DI値はマイナス37・3(前年同期対比37・3㌽低下)、収益DI値もマイナス37・3(同34・2㌽低下)と、4~6月期に比べると改善したものの依然として低調な状況にあるとしている。
前回は売上額DI値がマイナス49・7、収益DI値はマイナス46・6であった。
10~12月見通しは新型コロナウイルスの収束を見通せない中、全業種で前年同期に比べ悪化予想の回答が多く今後も厳しい状況が続くものと見ている。
業種別実績と見通し次の通り。
≪製造業≫▽実績 受注額DI値マイナス48・6(前年同期対比68・6㌽低下)、収益DI値マイナス40・0(同62・9㌽低下)。水産加工マイナス80、食品マイナス33・3、土石・骨材マイナス16・7▽見通し 受注額売上高、収益ともマイナス31・4と厳しく悲観的な回答。
≪卸・小売業≫▽実績 売上額マイナス38・5(同13・5㌽低下)、収益マイナス30・8(同9・6㌽低下)売上額は食料品マイナス100、燃料マイナス85・7、衣料品マイナス50の一方、コロナの影響を余り被っていない建築資材プラスマイナス0、巣ごもり消費の増加でスーパー・コンビニがプラス18・2▽見通し 売上額、収益は改善するものの全体では引続き低調。
≪サービス業≫▽実績 売上額マイナス63・3(同61・2㌽低下)、収益マイナス63・3(同59・2㌽低下)、クリーニング、飲食店各マイナス100、旅館・ホテルマイナス89・5、自動車整備マイナス37・5の一方、福祉・介護はプラス40▽見通し 売上、収益とも低調でクリーニング、飲食店で施策による期待感はあるが厳しい。
≪建設業≫▽実績 受注額マイナス8・8(同11・8㌽低下)、収益マイナス23・5(同8・8㌽低下)。総合建設部門で収益が僅かに改善したものの、設備は受注、収益とも悪化▽見通し 閑散期に向かう中、民間工事でも工事発注の延期・中止の動きがあり注意必要。
≪運輸業≫▽実績 売上額マイナス30・8(同46・2㌽低下)、収益マイナス30・8(同38・5㌽低下)▽見通し 貨物は経済活動再開により徐々に改善する方向だが、一般旅客部門は引き続き厳しい状況が続く。