時の話題 「超高齢化社会」
世界でも突出した高齢化率(65歳以上の割合)にある日本。稚内市の場合、今年4月1日現在で33・1%と全国平均の28・7%を大きく上回っている。
65歳以上を高齢者と定義するのには違和感はあるものの、年金が支給される齢なのだから高齢者なのだろうがいわゆる「お年寄り」と称する枠組からは60代は勿論、70代前半も外れるだろうか。それだけ今の高齢者は壮健そうで元気があるということである。
筆者の子どもの頃、何気なく思っていたのは60歳は爺ちゃん、婆ちゃんであり、その年齢を超えてしまった自分を見ると確かに肉体的には衰えを隠せないのだが、年を取ったとは認めたくないという心境にはある。
高齢化率は宗谷管内で33・9%、道内31・7%で、稚内の場合、管内平均より低いが全道・全国平均からは高い。確かに子ども達の姿が減った分、高齢者が大幅に増えた感じはする。
宗谷総合振興局(地域福祉係)によると、1965年(昭和40年)までは「敬老の日」でなく「年寄りの日」と呼ばれ、2001年(平成13年)から「老人の日」に変わり、その2年後には「敬老の日」に戻るという変遷があったという。
よほど「老人の日」という祝日名の評判が悪かったのであろう。
16歳~64歳までの生産年齢人口減少に拍車を掛けているのが少子化であり医学の進歩も相俟って高齢化率は上昇する一方である。
超高齢化社会を支える年金など社会保障の抜本的改革なくして日本、そして稚内など地方都市の行く末はかなり危ういものがある。