時の話題 「自民党総裁選」

 安倍総理の辞意表明以降、自民党の後継総裁選の立候補者が出揃い、菅官房長官が岸田政調会長、石破元自民党幹事長を抑え再来週の両院議員総会での選任が確実になった。
 辞意表明後の自民党派閥領袖の動きを見ていて痛切に感じたのは今回も国民ではなく政治家自らの利害で動いているということで、この国の将来を危ぶむほどである。
 キーマンは二階幹事長と麻生副総理で、言語不明瞭で「この人、大丈夫かいな」と同情の気持ちさえ湧くほどの御老体の老獪さである。小沢一郎氏に付き自民党離党、新進党結成に携わるなど政界の変化を見てきた政治家だけに、ここがチャンスここが分岐点と見るやの機を見るのに敏な動きの速さには驚く。杖を曳くお年寄りが変貌する様には滑稽な感じがしないでもない。
 悪党面の二階、麻生さんに担ぎ上げられた菅さんも同じような面構えをしており「令和おじさん」ともて囃される向きあるもどうなのか。
 十中八九というより完全に菅さんが来年9月末までの安倍さんの任期の間、自民党総裁総理大臣を務めることになるのだろうが、変な色気は出さぬ事だ。
 人は、とりわけ男はその業界・職域、会社のトップになろうする野心を抱くがトップは何十人、何百人、何千人、何万人いようが一人だけである。
 それまで業務に精励し力を付けた上に、そのポイントでの天運も必要となろう。
 総理になるだろう菅さんに比べ、岸田さん人の善さは目に余る。自らが奪いに行かなければならないのに禅譲期すとは情けない。

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