時の話題 「コンブ漁の不振」

 正直、ここまで酷いとは思わなかった。稚内漁協産コンブの今年1回目の入札会があり、落札金額は別にし上場数の少なさには驚いたというよりガッカリした。
 道漁連札元で稚内漁協で開かれた入札会の上場数は430駄・個で、製品化された段ものは210駄(1駄15㌔)しかなく、残りは耳部分や尾っぽなど規格外ともいえる個もの(10㌔と13㌔あり)が半数以上を占めた。
 段ものの成昆布は稚内(前浜など)と声問合わせ1等は3駄しかなく、2等はゼロ、3等18駄、4等25駄と有り得ない少なさで、加工用が142駄あり面目を保ったとはいえ、稚内漁協コンブ漁史上最悪と言っても過言でないほどの惨たんたるものであった。
 採取が本格的になり日が浅く必然的に製品化が遅れ上場数が減ったとの漁協側の説明は納得できるものの、漁としては赤字もいいところのものだったといえようか。
 2回目以降の入札に期待したいところだが予想するにいつもの2千駄、3千駄は有り得ず、せいぜい個ものを入れ千駄くらいがいいところか。
 稚内前浜のコンブ漁は昨年、豊漁年で今年は不漁に当たるにしても異常だ。確かに冬、流氷が入り水深浅い所にあるコンブは持っていかれたろうが、深めの物は被害は小さかったと見られていた。しかし蓋を開けてみると稚内の前浜一帯で資源自体が乏しく生長も今ひとつだったという結果のようだ。
 地球温暖化によって海資源の枯渇化が叫ばれる中、永年、漁師を支えてきたコンブ漁の先行きが憂慮される。

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