抜海駅の廃止問題で理不尽と森抜海町内会長 CFなど自力運営も視野

 JR抜海駅の存廃問題で5日夕、森寛泰抜海町内会長(58)は「市が決めることでなく我々住民が決めることであり、市が是非とも駅を廃止すると言うなら我々はクラウド・ファンディング(CF・一般からの寄付)含め自分たちで資金を拠出し運営して行きたい」と口調強く思いを語った。
 森会長は「市はJRを利用している人は今、高校生と通院している住民の2人しかおらずスクールバスを増やすので使えばいいと言うが、定時運行のバスを運行するなら未だしもスクールバスは使い勝手が悪い。列車が走っている限り駅を存続させなければならない」と話す。
 更には抜海駅はJR北海道にとって連結部分の切り替えもあり大事な駅であり「廃止するのは有り得ないこと」と述べる。
 利用者が少ないということには「町内にある『民宿ばっかす』には年間300人以上の宿泊客があることを意図的に明らかにしておらず、観光業という観点からも駅を廃止してはならない」と話す。
 市は「利便性が悪く10年先を考えると高齢化が進むので抜海駅まで行くのも大変だろうから家の前に停まるバスの方が利便性が高まる」としていることに対しては「市が決めることでなく我々住民が決めることであり余計なお世話だ」とも言い放った。
 抜海地区には今、19世帯38人が住み、子どもは4人(小学生1人中学生3人)いる。世帯主の仕事はナマコ、コンブなど漁業を営む家が多い。
 森会長は本紙の取材の最後に「理不尽な話だ。駅廃止により地域を潰そうとしている」と市に対する憤りをあらわにしていた。

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