心含め災害への備えを 道内初勤務の川上気象台長
稚内地方気象台に台長として着任した川上正志氏(59)は「稚内地方は大雨が少ないためか心を含め備えが出来ていないので意識を高めて行きたい」と、何時何処で起こるか知れない自然災害に対する住民の意識付けに努めていくと述べた。
黒部ダムで知られる富山県黒部市に生まれ高校まで地元で過ごし金沢大学へ進学。卒業後は日本光学工業(現ニコン)に4年間勤め、昭和63年気象庁に奉職。富山地方気象台を振り出しに三宅島、前橋、水戸など気象台に赴任し、前任は気象庁予報課予報官。北海道勤務は初めてとなる。
昨年10月12日の信濃川、千曲川が氾濫した東日本台風ではギリギリまで正確な予報発表に努めたという経験から、大雨によって河川氾濫だけでなく山肌が崩れる可能性だってある。家など財産ばかりか命を奪ってしまう自然災害には自分は大丈夫という意識でなく万が一に備えた危機意識の醸成を促す。
稚内のような災害の少ない地域では得てして災害への備えが安易なところがあるのでハザードマップなど普段から見るようにするなど備えが大事なことを強調した。
モットーは「自然に謙虚になる」。稚内には単身赴任。ウォーキングとジョギングよりきつめの長距離走で心身を鍛えている。