時の話題 「エキノコックス症」

 稚内市街地といってもいい緑6の公園近くにクマが出没した。今年は何時になく山親爺が人里近くに現れることが多く気になる。
 クマに比べシカやキツネは人間に被害を及ぼすことがないとされシカは稚内の景色にも溶け込んでいるが、キツネはとなると筆者などは親近感がない。
 その一番の理由はエキノコックス症に罹る可能性があるからである。エキノの幼虫(包虫)がキツネのふんによって人間の体内に取り込まれ肝臓ほか肺や腎臓、脳などの病気を引き起こす。発症するまで10年以上も体内で潜伏しているというのも恐い話である。
 道内では昨年、26人の発症があり、今年も6月までに8人発症しており、宗谷管内でも2018年に1人発症者が出たという。
 キツネのふんがエキノコックス症を媒介している事を知る人が多く子供らに近付くことせず、ふんを靴で踏んだりすることないよう教えているのでエキノ症例は少ないものの、偶に何を勘違いしたのか餌付けする市民がいるのも事実だ。
 あの痩せ細った様子を見て憐れと餌をやる気持ちは分かるが、エキノ症を引き起こす要因になるキツネへの餌付けは御法度だ。
 今、世界中に蔓延している新型コロナウイルス(コビット19)は中国武漢の青果市場から発症したとされ、そのウイルスを保菌していたのはコウモリであるとされる。
 元々、深い森にあったウイルスが乱開発により自然界から人間社会の中に飛び出してきた結果がコロナのパンデミック(世界的大流行)とすれば、罪深いのは人間である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です