副港市場9月で全面閉館 市議会一般質問 樺太記念館などは交渉次第と市長答弁

 市議会一般質問2日目の24日、4議員が質問に立った。
 今年3月末で温泉など8店舗の営業が終了し残る店も9月末で閉店する副港市場について吉田大輔議員(市民クラブ)が9月末で施設が閉館した時の稚内市が保有する1階のみなとギャラリー、2階の樺太記念館の今後の見通しについて質したところ、工藤市長は「新型コロナウイルス感染拡大により譲渡に関しては厳しい状況にあると思うが、副港市場側として新たな事業者と交渉を進めるべく準備を進めていると伺っている」とし「平成30年5月に開館した樺太記念館は現在までの2年間で延べ3万5000人が入館。観光という側面や稚内学などが開催され、生涯学習施設という面もあって存在価値が高い施設と考えており、副港市場が果たしてきた役割と人の流れから考えても副港市場内で展示し続けたいと考えているが、みなとギャラリー同様に今後の行方次第にある。樺太記念館など施設の在り方については検討を進め方向性を示していきたい」と述べた。
 JR北海道が維持費負担か廃止かを求めているJR抜海駅の存廃問題で稚内市の考えを吉田議員から求められた市長は「地域住民は通学で高校生1人、不定期で通院での利用者1人で現状の抜海駅は必ずしも地域公共交通が持つ役割を果たすことができていないと考えている」と説明した上で「JR北海道が示す維持管理費を負担できるかできないかというより将来に亘って地域住民の必要な足を確保する交通体系の構築を図りたい」と答えた。
 酪農家が新型コロナウイルスに感染した場合、乳牛の公共牧場への受け入れ体制は―との吉田議員の質問に、市長は「大規模草地で一日1200頭の受け入れが可能の中、5月末で放牧牛591頭、保育牛131頭、育成牛277頭の999頭を受け入れており、今は200頭分の緊急避難先が確保されている」とした。

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