時の話題 「東京の金澤さん」

 「巨人・大鵬・玉子焼き」と言われたよう現役時代に無類の強さを誇り少年ばかりか好角家の大人を虜にした大横綱大鵬の記念碑が北防波堤ドーム前の公園の一角に建立されたことに関し、当市出身で現在、東京都大田区に住む金澤勉さんから終戦後、樺太から船で道内入りする際、母親の船酔いがひどく途中稚内で下船し難を逃れた(船は日本海で沈没)のは大鵬少年が「むずがった事が要因」と過日あった投稿に、金澤さん当人から「母親の船酔いと本人のむずがり」という概説に加え後から読んだ著書にあった新設の投稿を戴いた。
 理由はどうであれ大鵬の石碑(記念碑)が交遊のあった稚内東部前社長の仲村房次郎さん=現在は横浜在住=によって建立されたという事実は覆るものではない。
 金澤さんは故郷への思い入れが強く数年前に稚内であった全国ホタル大会では自らの少年時代を回顧し昔は稚内にもホタルが生息していたこと、そして今回のコロナ禍で医療従事者を励ますため東京上空をブルーインパルスが飛行した際の写真を送信して戴き、大鵬少年の稚内下船に当たっても何かと調べ薀蓄を傾けてもらったことには小紙ばかりでなく読者も感謝していることであろう。
 今回の投稿の末尾には大鵬に関する著書の感想も認めている。
 「頂点を極めた大鵬も新弟子時代の〝地獄のしごき・いやがらせ〟に歯を食い縛り稽古したとの弁。現代社会では考えられないかも知れないが、過度の甘やかしは人の成長を妨げるのではと思った次第である」

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