時の話題 「夏漁始まるも」

 今月1日解禁されたオオナゴ漁は連日100㌧の水揚げがあり好漁だ。昨年、一昨年と6000㌧以上、金額も2億5000万円を超え夏漁の主役健在なりの様相を呈しており、オッタートロール船の泉漁業部、稚内機船漁協とも出だしの良さに一安心といったところか。稚内水試の漁直前の調査で良い結果が出ていたとはいえ何せ自然が相手だ。かけ廻しトロール船が参入する岸寄り漁場合わせ9月末まで漁期の好漁を期待したい。
 沖底漁に比べ総体的にホタテ、ナマコ、タコなど生産が堅調な沿岸漁業ではホタテの生産が本格化しており、ナマコ漁は春先に続き今月16日には夏漁が解禁され、来月には前浜のコンブ漁も始まる。
 ホタテは堅実な計画生産、ナマコは春の漁模様から夏もある程度の漁を見込めるものの問題は価格の低迷である。新型コロナウイルス感染によって輸入するにも引き合いが無い状況では高値望めず、側聞では輸入もののホタテ玉冷の倉庫はいっぱいになり、ナマコも中国のコロナ禍と香港のコロナに加えた国情不安によって輸出が滞っており、必然、売り渡し価格も下落するというダブルパンチに見舞われている。
 コンブも流氷接岸などによって繁茂状態が良くないようで、此方も関西方面の市況低迷により価格も上がらない雲行きにある。
 そういうことからはハマチ養殖の餌となるオオナゴだけ価格は昨年並みを維持しているようだが、漁業も間接的にコロナの影響を受けている。と言っても観光のように壊滅的状況でないことが救いといえよう。

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