時の話題 「秋霜烈日」

 しゅうそうれつじつと読み、刑罰や権威・志操の厳しく厳かなことの例え。検察など法曹界のことを指す。
 検察トップの検事総長など検査官の定年延長を目指した検察庁法改正案の今国会成立を政府が断念した。
 検察といえばロッキード事件で時の総理大臣である田中角栄氏を逮捕した東京地検特捜部がつとに有名で正義を貫く姿勢は国民の快哉を浴びた。裁判所と共に法の番人である。
 同じ公務員という立場の官公庁職員の定年延長案と抱き合わせ成立させようと政府与党は目論んでいたが、ここに浮上してくるのが政権寄りとされる東京高検の黒川弘務検事長を検察庁トップの検事総長に就かせようとする恣意的な動きだとして、野党に加え小泉今日子さんら著名人も#(ハッシュタグ)で反対姿勢を示し、とどめは検事総長OBらの反対表明であった。
 秋霜烈日。かんかん照りの日も霜深き日にあっても検察というのは厳格であらねばならず、政治家であろうと介入することが不可能な検察の権威にまで手を伸ばそうとするのだから安倍内閣というのは大したものである。
 その前の民主党政権よりアベノミクスとやら政策で経済を上向かせたことがそんな立派なことなのか。
 森友・加計、桜を見る会で平気の平ちゃらで嘘の上塗りをし、その手助けをした官僚を出世させるという遣り方に、お人好しの日本人も堪忍袋の緒が切れたということだ。
 選挙で違法な金をバラ撒いたにも辞めず、6月の夏季手当を手にしようとする政治家含め鉄拳制裁せねばなるまい。

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