今日16日から飲食店など営業再開
道が石狩地方を除き事業者への休業要請の一部を解除したことを受け、16日から市内の飲食店や土産店などが営業を再開。また午後7時以降、酒類の提供を自粛していた店は夜の営業に向けて準備などに追われていた。
休業要請により4月24日~15日まで休業していた開運2の明田鮮魚北市場店は16日から営業を再開し、朝からスタッフが商品の補充作業などをしていた。
春観光で稼ぎ時のGWも休み、久しぶりの営業に明田富美子副会長は、3月以降、観光客による売上が全く無く苦しい状況だとし「うちは観光客、特にツアー客をメインに商売させてもらっていますが、この先もコロナの影響で団体は無く、営業を再開しましたが早く終息しなければ死活問題で先が不安でしかない」と肩を落とし、観光客が来ない状況で「海産物なども仕入ができない。スタッフも半分以上休ませて営業している」と話していた。
休業要請中は営業時間を短縮し午後7時以降、酒類の提供を止めていた中央3のスープカレー屋「プチ・ガラク」は16日午前中、ランチ営業に備え店の掃除や料理の仕込み作業などに追われていた。
オーナーの松尾篤行さんは「外出自粛で店に食べに来る人が減りテイクアウトで何とか営業をしているが、コロナ感染拡大前の時の売上に比べて5割以上も減った。道や市からの支援金の対象となっているが、人件費分しかならず、この先もかなり厳しい」と胸の内を明かし、16日から営業時間を通常に戻し客同士が密にならないよう8席あるテーブル席は間隔を空けて座ってもらい感染防止対策を徹底しているが「要請が解除されてもお客さんがいつも通り来るか分からない。しっかり感染対策し通常の営業ができるよう努力したい」と話していた。
16日から唯一、稚内公園展望休憩所内で営業を始めた〝稚内公園ソフト〟は、オープンを待ち侘びた市民が訪れていたが客足はいつもより少ない。
本来であればGW前の4月20日に今季営業を始める予定だったが、国の緊急事態宣言を受け約1カ月遅らせオープン。営業開始に向けた休業中には、店内のカウンターに仕切りを設置し、客同士の距離を一定に保つため飲食スペースを縮小するなど感染予防対策に追われた。
16日午前中には稚内公園を散歩する人や道内の観光客が訪れ、ソフトクリームを購入していた。
家族で訪れた市民は「今までは外出するのが申し訳ないような気分でしたが、段階を踏みながら日常が戻ってほしい」と話していた。
店主の遠藤正俊さんによると、GW中に営業できなかったことで売上の大幅な減収は免れないとし「営業しても例年とまるっきり違う状況でどうしたらよいものか」と嘆いていた。
キタカラ内の土産店などは16日から3週間ぶりに再開した。売上の大半を占める道内外からの観光客の出入りは殆どなく、再開後も先行き不透明な状況に従業員は不安を募らせていた。
フロアの一角で土産品を販売しているワッカナイセレクトでは、営業時間を短くするなどコロナ対策し再開したが、16日午前中、店内は閑散としていた。
まちづくり稚内で同店を担当する二口千賀子さんによると、外出自粛により3月後半から閑散とした状況が続いており、本来であれば道の駅を巡るスタンプラリーのイベントに参加する観光客で混み合う時期だが、6月に延期されたことで客足は殆ど途絶えているという。
二口さんは「ここだけでなく、関係する特産品のメーカー、問屋はもっと大変な状況だと思う。昨年はGWのお陰で過去最高の売上だったが、今年は逆の過去最低になりそう」と頭を抱えていた。