北防ドーム公園に大鵬の記念碑建立 中村房次郎さん中心になり

 樺太出身者で稚内と縁がある昭和の大横綱・大鵬幸喜さんが戦後、引き揚げ船で稚内に上陸した北防波堤ドーム周辺に5月末、大鵬の記念碑が建立される。
 樺太の敷香町(現サハリン州ポロナイスク)で生まれた大鵬は、ソ連軍が侵攻してきた樺太から逃れ船に乗っていたが、母親が船酔いなどによる体調不良で稚内に途中下船した。その船は留萌沖で国籍不明の潜水艦の攻撃を受けて沈没(三船殉難事件)したが、大鵬親子は沈没する前に稚内で下船したため難を逃れた。
 今回の建立に当たっては大鵬と20年以上の親交があったという稚内東部物産元社長の仲村房次郎氏(現在は横浜市在住)が中心となって昨年期成会を立ち上げ設置するもので、記念碑は高さ2㍍、幅1・2㍍あり黒御影石で、大鵬の写真や手形「上陸の地」など記される。
 記念碑は北防波堤ドーム公園の一角に設置され、5月29日か30日に竣工式を行う予定だが、4月23日開いた定例記者懇談会で工藤市長は「相撲関係者を招いて除幕式を行う予定だったが新型コロナウイルスの感染拡大で難しく、当日は関係者のみで行い、終息したら相撲関係者を招きたい」と話していた。

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