時の話題 「札響も中止」

 昨21日午前中、札幌交響楽団稚内定期演奏会の事務局役を務める稚内信金から「今年(6月27日予定)の演奏会を1年間延期します」との連絡があった。理由は無論コロナだ。
 札響の定期演奏会は1986年(昭和61年)から年1回、開催されるようになりクラシック好きの市民にとっては垂涎の的と言っても過言でないほど楽しみにしている演奏会で筆者も昨年までの34回の演奏会のほとんどに臨場し、交響楽団のナマの演奏を堪能させて戴いてきた。
 その演奏会が延期というより中止に追い込まれたのだから個人的には正にコロナショックそのものだ。
 稚内という地方都市で1年に1回とはいえ定期的に継続し札響の演奏会が開かれるようになったのは2年前の昭和59年の文化センターこけら落しの第九発表会での札響との関係から稚内信金の当時理事長井須孝誠氏(故人)、開業医をしていた阿部誠氏らが尽力し漕ぎつけたもので、大人だけでなく招待している中学のブラスバンド部員にとってどれほど励みになった事か。
 燎原の火のごとく拡大するコロナウイルス感染は国内47都道府県全てに緊急事態宣言が発令されるなどし、感染拡大だけでなく外出自粛による経済的損失は1929年の世界大恐慌を上回るものになるとされ「終息には1年以上かかるし、終息後の世界の様子は大きく変化してしまう」(専門家)と、ある意味絶望的とも言える状況になる恐れが指摘されている。
 稚内の夏の一大イベント「みなと南極まつり」開催にも黄信号が灯ってきた。

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