マスクで悲喜交々 代理購入分届く一方、長蛇の列も

 新型コロナウイルスの影響でマスク不足が続く中、稚内を愛する市民の会(佐々木政美代表)が11日、ネット通販で市民から依頼を受け代理購入したマスクを家庭に配達した。
 マスク不足により連日のようにドラッグストアなどで長蛇の列ができているのを見かねた佐々木さんが、少しでもマスク不足解消に繋がってほしいと、4日から代理購入の活動を始めた。
 市民から多数の反響があり、初回に注文した1箱50枚入りのマスク1250枚が10日到着。マスクが全くないお年寄りを優先し、大半10日に配り終えた。
 11日午前中、佐々木さんは残る恵比須地区などの家庭にマスクを配達し、すがるような思いで佐々木さんに依頼したという70代男性は「ドラッグストアに早朝から並んでも手に入らないことがあり、本当にありがたい。自分でネットは使えないし助かりました」と感謝していた。
 佐々木さんは「少しでも多くの人にマスクが行き渡り、ドラッグストアに並ぶ人が幾らかでも減ってほしい」と話していた。
 既に500箱分のマスクを追加注文しており、届いた物から配達することにしているが依頼が多く入荷時期も不明なため、13日で代理購入を締め切る。
 11日朝にはこれまで同様、宝来地区にあるドラッグストアでマスクを求める市民で長蛇の列が出来ていた。
 新型コロナウイルス感染予防のため、需要が増え続けているマスクの不足は深刻な状況にあり、大手ドラッグストアでは、多くの人達にマスク、消毒液などが行き渡るよう開店と同時に販売することを止め、陳列時間を変えるなど工夫する動きが出てきている。
 11日朝、宝来地区のドラッグストアには、40人ほどの人が並んでいた。数枚入りのマスクを購入することが出来たという男性は「午前5時半頃に並んだ時点で既に数人いた。家族で使うとあっという間に無くなるので、仕方ないが洗って使うようにしている」と話していた。

佐々木さんからマスクを受け取る男性

開店前から列が出来るドラッグストア

「開店時マスク販売中止」
 市内のドラッグストアが開店時でのマスク、消毒液などの販売を中止している。
 道内を中心に約200店舗を展開するドラッグストア「サツドラ」では、8日から全店舗で開店時でのマスクなどの販売を中止した。開店前に長時間人が並び密集することで感染拡大のリスクがあるためで、朝、並べない人にも平等に購入機会を増やそうとする措置で稚内市内の3店舗でも入口に開店時の販売中止を知らせるポスターが貼られた。
 もう一つのチェーン店ツルハドラッグも同様の対応をとり、稚内の3店舗は16日から開店時販売を中止する。店員によると、開店時の混乱を避けるためと東京などで非常事態宣言により更に供給が不安定な状況となり、納品日は本部の一括管理でいつ入るか分からず今後は納品され次第売場に陳列し販売したいとしている。

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