フェリー、沖底漁船航行出来ず 流氷により進路塞がれ

 2年ぶりに流氷初日を観測した稚内港では一夜明けた7日、フェリー乗り場がある中央埠頭に流氷群が流入し7日の利礼航路は全便欠航。氷で船の進路が塞がれた沖底船は出漁を見合わせた。
 流氷の影響によるフェリーの欠航は久しぶりのことで、担当者は「7日は南西の風が吹くも弱く、氷は航路上にあり運航できない。今後、風が強まって氷が遠ざかれば再開したい」と話していた。
 流氷は他の港にも入り込み、前日より更に大きな氷で埋め尽くされた恵比須地区の北船溜りでは、16日解禁するナマコ漁に従事する漁師が漁に備え船を点検していたが「港に入ってきた氷は厚いもので3㍍以上もあり港内から出て行かないと船を出すことが出来ない」と話し、8日の出漁を予定している底曳き船員は「港内から氷が出て行ってくれないと暫くは出漁できないんじゃないか」と心配していた。
 気象台によると、8日以降は強い南西の風が吹き、沖にある流氷本体は遠ざかるが、港内の氷は居座る可能性があるという。

「流氷で出漁見合わせ 稚内港沖底漁船」
 稚内港内に流氷が流入したことで稚内港籍の沖底漁船(かけ廻し5隻)は、7日の出港を取り止め8日午前2時に出漁することにした。
 オッター船は7日正午を予定していたが、第一副港より先の港内は流氷で埋め尽くされているため出漁できず8日正午に延期したものの、7~8日の風向きでは港内に居座る流氷が沖合に動く可能性は低く沖底船は数日出港できないようだ。

「海から養殖コンブ回収 根切れ拾い干す」
 流氷が接岸した恵比須地区などの前浜で、漁師が氷で養殖コンブが痛まないよう陸に上げると共に、自生コンブの根切れしたものを拾い干している。
 前浜に接岸した流氷は7日、南西の風が吹き小規模な氷は沖の方に流れたものの、浜に残った厚さ3㍍以上ある氷の影響で、海中でロープに縛り生育を促している養殖コンブがキズ物にならないよう陸に上げ、根切れコンブと一緒に干している。
 恵比須地区の漁師は「氷の影響による根切れコンブは氷で傷いたものもあり、8日以降波が高くなると氷で持っていかれるので回収しました」と話していた。

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