時の話題 「ふぐの日」
昨9日は語呂合せなのだろう「ふぐの日」であった。冬には鍋物なかでもフグは絶品の味である。身が透き通るほど薄く切られた刺身、皮は味噌で和え、淡白ながら美味な身をヒレ酒を飲み食べる。冬場の贅沢である。
またぞろ個人的な事で恐縮するが、大学を下り8カ月間と短かったものの東京の神田駅近くにあった「鍋茶屋本郷」というフグ料理を中心にした日本料理店に板前見習いとして勤めた事があった。
物書き志望だったので「何でも経験してやれ」という若さゆえの軽挙妄動であったが、初めて経験する料理店と板前の世界は実に興味深く、本郷の隣には風俗店があり湯気で上気した女性の艶っぽさを40年経った今でも鮮明に覚えている。
短い間とはいえフグ料理に触れていたこともあって思い入れもあるのか稚内郵便局向いにある「寿司竜」さんがフグ料理を出すようになった年から毎年寄っては舌鼓を打っているのである。
ちょっと高いが、毒抜きの水洗いなど手間暇を考慮すると妥当な金額であり是非賞味する事お薦めする。
フグ談義をしているうちに寒さのピークを迎え12日からはプラス気温まで暖かくなるような予報であり寿司竜さんには早く行かねばと思っているが、年初から週一の間隔であった新年会によって肝臓も疲れており、来週後半にも相伴に預かりたいと予定している。
雪が極端に少なく氷雪の広場はJCなどの努力もあって開催できたが、国内屈指の稚内犬ぞり大会が中止された事は残念より以上に断腸の思いである。フグで憂さ晴らしかな。