時の話題 「運転手の質」
旧年中も忘年会でのタクシーについて触れた小欄を書いたが、正月休みのある日、妻と西條2階のレストランで昼食を摂っている時ミカン箱や米などキャリアに積んだ高齢女性がタクシーを呼び止めた時、女性運転手が車を停めるや否や高齢女性の許に駆け付け荷物をタクシーに運び空になったキャリアを片付け店内に行き戻って来た様子を窓際の階上から眺めていて不図頭を過ったのが年の瀬が押し迫った昨年、小紙に届いた「高齢者より」とあった一通の手紙だった。
その手紙には、その高齢女性が港3の整形外科医院の前でバス待ちをしていたところ、1台のタクシーが停まり医院から高齢者が出て来て車に乗ろうとしたが右足は乗ったものの、左足が乗れず投稿の女性が手助けしたとの手紙の最後に「運転の方が優しく出来ないのかなと考えさせられた」と認めてあった。
筆者が見た女性ドライバーとは対照的なのだが、整形外科前の運転手さんには優しさばかりでなく職業意識、プロのドライバーとしての意識も希薄なのではと思った。
どの職場も人手不足の中、臨時雇用のタクシー運転手が多く、経営者側も正規雇用なら厳しく指導できるもアルバイトとなると余りきつく指導すると辞めてしまうという事情もあるのだろうか。
料金を徴収する以上お客への心遣いは欠かせず、高齢化社会となり手紙のような事は当り前に起こるだろうから運転手ばかりか会社として社員教育の徹底を望んでいる。
困っている人に手を差し伸べるのは人として自然なことである。