時の話題 「人手不足対策」

 景気のことはさておき今、経営者が集まると口端に上るのが人手不足の問題だ。人口が減ると65歳までの働き手の人数も減ってしまうのだから致し方ないこととはいえ解決への道のりは遠い。
 稚内職安管内の9月の有効求人倍率が1・75倍と、前月の1・69倍に続き過去最高倍率を更新した。1・75倍というのは平たく言うと求職100人に対し企業などから175人もの求人があり、数字上からは人手不足現象は起こり得るはずがないのだが、顕在化している。
 経営者が口を揃え「募集しても人が集まらない」。小紙に募集広告を掲載する会社からは「お前んとこの募集も効かないね」と言外に匂わさせているようで当方も責任の一端を感じるほどである。
 求人倍率が高いのに易々と人手不足を解消できないのは何故なのか。稚内職安の職業別求人・求職状況を見ると判然とする。
 建築・土木・測量技術者33倍、開発・製造技術者15倍、看護助手・歯科助手等9倍、整備工・修理工6倍等々どちらかというと専門的職業の募集が苦戦していることが判る。他方、事務職や軽作業など比較的、誰でも可能な職種の倍率は1倍に満たず求人数を求職数が上回るという状況が続いている。
 各職場において戦力が揃わない、整わないという事は現有戦力に負担・無理がかかってしまい、過労での病気や労災によって更に人手不足が深刻化するという負のスパイラルに陥ることもある。
 解決策は高齢者雇用だろうが、現実は容易ならざるものがある。妙案ないものかね。

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