時の話題 「御苦労様でした」
3日の道新「卓上四季」を読むと11月3日は当初「憲法記念日」(日本国憲法公布の日)とする案があったそうで、そのご鳩首協議の末、「自由と平和を愛し文化をすすめる」趣旨の文化の日に制定されたのだという。
その文化の日に叙勲受章者が発表され、稚内では市政功労の5氏と功績者の5氏・1団体への表彰があった。皆さん夫々の分野で市勢の発展に寄与された方々であり、本紙からも祝意申し上げるものです。
自分の仕事は別にし様々な分野に携わって行くのは年を取ってからは若い時ほど苦はなく自分のアイデンティティ(存在証明)にはなろう。何をするのにも最初が肝心で、仕事も家の事も忙しく挫ける方がいるものだが、長く続けてくると宿命にも似た気持ちになり懸命に従事されてきたものと推察する。
忙しいのは勿論、若いうちは遊びたいし趣味をしたいという煩悩あったろうが、それらの9割方を振り払い今に至ったというのは滅私の公徳の精神以外になかろう。
その心情を吐露する証左として受章者はほぼ誰もが家族など含め同僚や上司、友達のお陰だと感謝の言葉として述べる。回りの人に助けられ栄えある賞をいただいたという感謝の気持ち、すなわち功徳を施すという事なのであろう。
人口減少と少子高齢化、経済の衰退など疲弊する稚内など地方都市にあって「自由と平和を愛し文化をすすめる」という精神は気高く、ただ回りの人達含め人生に幸あれという日々の努めの結果であり「御苦労様」の言葉しか浮かばない。