時の話題 「戻りイカに期待」

 最近幾らか増えてきたが(といっても6隻)稚内港を基地にし離島沖のイカ釣り漁の操業する漁船が少なく、水揚げされたほぼ100%のイカを取り扱う稚内漁協市場は閑散としている。
 平成28年から1600㌧、2482㌧、1670㌧と10億円以上の取扱い収入があった稚内漁協市場にはここまで3㌧ほどの上場しかなく手持ち無沙汰をかこっている。
 昨年は多い日で一日50隻以上の管外イカ釣り漁船でひしめいていた市場前の第二副港には23日午前中、6隻(今年最多のよう)しか係留されておらず、市場の隅に500箱余りの発泡スチロール箱が積まれているだけで市場内に収まらず産業道路側の駐車場にまでわんさかと山積みされた昨年あたりまでとは正に隔世の感がする。
 筆者もだが、イカ好きの日本人は多く、利礼沖だけでなく国内中で不漁のイカ漁の様子に気を揉んでいる。スーパーなどで売っているイカの小さいこと。それに価格の高さには尻込みしてしまう。
 量が少ないのだから値段が上がるのが経済の原則とはいえ庶民の楽しさを奪うなよという心情にはなる。サンマも然りである。
 これまでの乱獲によるものとの説があるようだが、中国や北朝鮮の漁船によるルール無用の操業も原因の一端とされており、今更ながら両国への怨嗟が募っているところだ。
 一パイ100円で大きめのイカを頬張るのは過去の事となってしまったのか。
 これから戻り鰹ならぬ戻りイカの現象がある。幾らかでもイカが戻り再び食卓の主役になる日願っている。

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