海獣被害4億7496万円 振興局 防止対策会議開く

 宗谷総合振興局海獣被害防止対策連絡会議が7日、宗谷合同庁舎で開かれ、漁業関係者が海獣による漁業被害の実態や対策について協議した。
 稚内漁協、稚内水試などからの26人の出席者を前に、振興局(水産課)職員が宗谷管内でのトドやゴマフアザラシなど海獣による漁業被害額が、平成27年をピークに銃による駆除効果もあって減少傾向にあるものの、漁業被害額として道内全体の3割以上を占める4億7469万円にもなると説明。このうち4121万円が漁具など、4億3347万円が魚の食害によるものなどとの被害状況が報告された。
 このあと、稚内水試の堀本高矩研究職員、後藤陽子主査によるトド、オットセイの研究の講演があった。
 意見交換の場では、稚内漁協から声問沿岸でニシン群来が見られた時期に200~300頭のアザラシの大群が移動している様子やカレイ、タコ、ナマコ漁などの際にも何かを捕食している様子も目撃されているなどと状況の説明があった。
 午後からは、道環境生活部主催のアザラシワークショップが開かれ、東京農業大学生物産業学部海洋水産学科の小林万里教授が「ゴマフアザラシ広域連携捕獲実証調査について~アザラシと向き合う中で考える今後の展望」と題した講話などあった。

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