横田愼一氏、稚内市名誉市民に 地域医療への功績顕著
市は20日、横田愼一氏(80)=中央5=に稚内市名誉市民の称号を贈ることを決めた。午前11時から市役所で記者会見が開かれ、横田氏は「名誉ある章を頂けることは感謝と感動でいっぱいです」などと喜びを語った。
平成26年の故井須孝誠氏以来、8人目の名誉市民に輝いた帯広市出身の横田氏は医師免許取得後、昭和39年8月から市立稚内病院内科医師として勤務したあと、同51年12月、中央5に横田内科医院を開業。地域の掛かりつけ医として奮闘してきたが、平成27年に病気治療のため休院し昨年9月に閉院した。
学校医を39年間務めるなどし、今年は春の叙勲で旭日双光章を受章するなどした横田氏の功績など受章理由を説明した工藤市長は「先生の持ち前の優しさと気配りは、多くの市民の皆さんに愛され続けて今日に至ります。先生はこの地域の赤ひげ先生として市民のために力を尽くしマチの子供たちの模範となる方です」と称えた。
横田氏は半世紀近くの稚内での医師人生を振り返り「地域の皆様の支援や力添えの賜物によるものです」と述べ、稚内での開業医時代の思い出などを「長く住んでいると稚内で農業、漁業されている人達と顔見知りになり時期になるとホタテなど旬の食べ物の頂いた漁師の方からは『朝起きるのが遅い』と叱られるも玄関前には沢山の魚が置いてあり、後から料理をしに来てくれるなど、閉院しても付き合いは今でも続いております」と話し、今後については「稚内の発展と市民の皆さんために力を尽くしていきたい」と。
表彰伝達式は11月上旬以降予定している。