読者コーナー
稚内北星大学閉学の流れを危惧する市民の一人である。
大手予備校の責任者から「稚内に凄い大学ができましたね」、さらには当時活躍中の若手システムエンジニアに「もし出来るなら、もう一度基礎から勉強したい」と言わしめたカレッジだ。
ゴータム教授率いるチームがロボット制御部門で日本一に輝いたのはついこの10月末のことで、その実力は証明済みである。
AIとかITは進化を止めない実用的な学問の分野であり、郷土の若者が将来に向けて身に付けるのにこれ以上相応しいものはない。しかも在宅勤務もこの分野では可能で、大都市に就職できる稚内市民の出現を意味し、その登竜門は昔から目の前にあった。
門戸を地元の生徒に優先的に開放しようとの大学の方針で比較的低学力の生徒をも入学させた為、あたかもFライン(最低)の大学であるかの如く喧伝されて来た風潮こそ全ての元凶であり嘆かわしく腹立たしい。
北大を抱える札幌、工業大が控える室蘭、商科大が支える小樽は他管内からの学生が過半を占める。大学の水準があまねく認められているからにほかならない。
顧慮の余地はない。見栄半分で過大な経済的負担や底知れぬ心配を押し大都会の、それこそ三流大学に子供を送り込むのは止めようではないか。
稚内北星大学の内容の高さを市民や生徒に徹底周知させ学生を増やすことが焦眉の急で、下手な地域振興策より有用である。
ことここに至るまで必ずしも万全の策を講じたとは言い難い行政及び現場の教育陣に改めて努力されること強く要望する。